2022年度ルネ鑑賞モニターレポート⑧「1hourコンサート第3夜 外村理紗(ヴァイオリン)」

2022年11月24日(木)「1hourコンサート第3夜 外村理紗(ヴァイオリン)」に寄せられたルネ鑑賞モニターレポートを抜粋でご紹介します。
今回は後ろの方の席であったにも関わらず、中ホールだったので、演奏者の表情や指つかいまで鮮明に見ることができ、技術の高さに驚きました。最初の2曲はヴァイオリンのソロ演奏、後はピアノとの共演でした。2曲目のイザイ:ソナタ第4番ホ短調では、高い音から低い音まで幅広い音域だけでなく、弦をはじくピッツィカートを取り入れた演奏で、音色の違いを楽しめました。ピアノとの共演では、ソロとは違う迫力がありました。お互いの音色をぶつけ合うような力強い演奏や協調しあうような優しい演奏など二つの楽器が織り成すいろいろな音色に魅了されました。

馴染みのある曲はなく、初めて聞く曲ばかりですこし難しく感じましたが、演奏に圧倒され気が付くとアンコールになっていました。今回のプログラムは1時間がちょうどよいのはないかと思いました。また、来場者には、数人子どもの姿もありました。1時間なので子ども連れでも安心して来られたのではないかと思いました。
(40代女性モニター)
今回の、「ルネこだいら1hour コンサート」は、小平市出身の外村理紗さんによるヴァイオリンコンサートでした。ピアノ伴奏は沼沢淑音さんでした。外村さんは現在アメリカで学んでいらっしゃる中で、日本に一時帰国されて演奏会を開かれました。曲目は無伴奏のヴァイオリン・ソナタ第 3 番 ニ短調「バラード」Op.27 などと、沼沢さん伴奏のリヒャルト・ストラウスのヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18 など。アンコールも含めて、1 時間の予定を 20 分も超過しての豊かな時間でした。演奏会場は中ホールでした。

外村さんの演奏は、若々しくて、軽やかで、伸びやかで、力みがない、素直な印象を受けました。聴いていて心が洗われるようで気持ちが鎮まっていくのです。きっと、ヴァイオリンが好き、演奏するのが好きな方なのだろうと想像しました。楽器の演奏を極めるには、ゆるぎない精神力に支えられた、長い歳月にわたる研鑽の日々があったろうと思いますが、外村さんの演奏は、その苦労を感じさせない、爽やかで広がりのある響きなのです。きっとその理由が彼女の中にあるのでしょう。小平に帰ってきて、ルネこだいらで演奏することができて嬉しいと最後に話されていましたが、その思いがまっすぐに伝わってきて、こちらもとても嬉しくなりました。これからも今の気持ちのままで学び続け、時々はこのホールで演奏会を開いて頂きたいと思いました。

伴奏の沼沢さんもピアニストとして精力的に活躍をされている方で、とても力強いソロ演奏の印象がありますが、外村さんとの演奏ではみごとな調和を見せていました。ピアノ伴奏があると、ソロの時とはまた違う外村さんの演奏の広がりと厚みが引き出されていると感じたのは、今年 6月にルネこだいら大ホールで行われた、森麻季さんのソプラノ・リサイタル(山岸茂人さん伴奏)の際に感じたことと同じでした。素晴らしい演奏家には、力のある伴奏者が必須であることを改めて感じました。

今回は、開演時間を間違えて、1 時間以上前にホールに着いてしまいましたが、そのお陰でいろいろな場面を目にすることができました。ここは外村さんの地元というだけあって、待合の場に、何かほっこりした親しい人達らしき集団があったり、会場ではピアノの調律が丁寧に行われていたり。そして、最初に会場に入ることになった私は、お客様が、まだほとんど入っていない客席で、どこに座ったらいいのか、右や左へ移動して、音響が良い場所は、演奏者の手元が見られる場所はどこだろうかといろいろな席から、どう舞台が見えるのか検証したり、普段はできない経験をすることができました。演奏の豊かさはもちろん、1 時間を何倍も楽しむことができ、感謝でいっぱいです。
(70代女性モニター)
11月24日 1hourコンサート第3夜 外村理紗(ヴァイオリン)の詳細は、こちらのページをご覧ください。
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