2022年度ルネ鑑賞モニターレポート⑨「フレッシュ名曲コンサート 新日本フィル『新世界より』」

2022年12月3日(土)「フレッシュ名曲コンサート 新日本フィル『新世界より』」に寄せられたルネ鑑賞モニターレポートを抜粋でご紹介します。
客席は完売、満員の会場は心なしか師走の慌ただしさを忘れさせてくれるような、穏やかで演奏を心待ちにしているような、ワクワクした雰囲気に包まれていました。客層は服装などから近隣の中高年の方が多いように感じました。わたしは2階席の中央辺りから鑑賞させていただきました。

15時ちょうどに奏者が出そろい、スムーズに開演。華やかなドヴォルザークの序曲「謝肉祭」作品92で幕を開けました。これから始まるコンサートが楽しく濃厚な時間になるという期待が高まりました。

割れんばかりの拍手の後、ソリストのピアノ奏者牛田智大さんの演奏の為の配置転換が行われたましたが、
担当の皆さんが素早く適切に配置換えされているのにも2階席から見入ってしまいました。

そしていよいよ、牛田智大さん登場。さらに拍手のボリュームがあがり、やがて静寂の中グリーグのピアノ協奏曲イ短調作品16が始まりました。とても繊細で柔らかな音色でした。アンコール曲も含めて、フレッシュな牛田さんの世界を堪能させていただきました。

休憩の後はいよいよドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」です。何度となく聴いてきたこの曲ですが、作曲の背景にドヴォルザークの望郷の念や、故郷の人々への音楽の手紙という意味が込められた「新世界より」なのだという事をパンフレットの解説文から知り、それを心に留めながら聴くと情景が目に浮かぶような気がしました。ダイナミックかつ繊細な楽曲を心から楽しむことができました。

それはひとえに、指揮者坂入健司郎さんのエネルギッシュで躍動感溢れる指揮のおかげだと思いました。

このような良質なコンサートを地元で手頃なお値段で楽しめる事に感謝しつつ会場を後にしました。

配布されたパンフレットの解説文やアンケート裏に記された鑑賞マナーに関する注意喚起も、幅広い年齢層の観客にわかりやすく周知するために工夫されていると感じました。
(40代女性モニター)
今回は開演前に弦楽四重奏(ウェルカムコンサート)が行われていました。私はこのようなことが初めてだったので、思いがけず素敵な曲を聞けて早めに行って得をした気分になりました。

名曲コンサートなので、どの曲も有名で知っているフレーズがあり楽しめました。グリーグの『ピアノ協奏曲イ短調』では、オーケストラとピアノのバランスがよく、繊細かつ力強さも感じられ、聞いていて心地よくなりました。牛田智大さんの演奏は繊細で優しい音色で素晴らしかったです。もっといろいろな曲を聞きたいと思ったので、今度は牛田さんのリサイタルにも行ってみたいです。

今回私は2階席でしたが、2階席は階段が急で高齢の方は上り下りに不安を感じるのではないかと見ていて思いました。また、実際に急すぎるとおっしゃっている方もいました。しかしこの急角度の座席配置のおかげで、2階からでも舞台全体を見渡せ1階席とは違った良さがあると感じました。
(40代女性モニター)
12月3日 フレッシュ名曲コンサート 新日本フィル『新世界より』の詳細は、こちらのページをご覧ください。
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