2023年度ルネ鑑賞モニターレポート②「ルネ・お笑い演芸館 春風亭昇也独演会」

BS日テレ「笑点特大号」の若手大喜利で活躍中の昇也独演会。一部「壺算」二部「宿屋の仇討ち」、落語二題を聴いた。

昨今、TVのバラエティー番組やドラマ出演などで人気を博し、本職の方はサッパリ、"この人専門はなんだっけ?"と疑わざるを得ない人たちが散見される中、彼は見事にその疑念を払拭してくれた。

前者の枕で(これが又メチャメチャ面白く、これだけでも一席に値する)「笑点」に触れ、レギュラーメンバーの着物の色だけで、それが誰であるかが分かってしまい爆笑の渦となる。TVの持つ影響力の大きさに驚かされた。たった一人で登場人物全てを演じ分けなければならないのが落語の難しさでもあろう。

「壺算」の値引きを企む職人風の兄貴分と、その策に翻弄される店主、「宿屋の仇討ち」では、旅の帰途、宿にてドンチャン騒ぎの江戸町人三人と、静かに眠りたく騒ぎの鎮静化を迫るサムライの間に挟まれ右往左往する若衆、それぞれの人物像が確実に伝わってくる。特に店主と若衆のお人好し風の困り具合が際立っていた。

ゴールデンウイーク明けのウイークデイ、それも昼間とあって会場のほとんどが年配者なれど、その笑いは若々しい。手頃の価格でもあり足を運びやすい。落語・漫才・コント等々多ジャンルも含めた「ルネ・寄席」を企画してほしい。
(80代男性モニター)

5月8日 「ルネ・お笑い演芸館 春風亭昇也独演会」の詳細は、こちらのページをご覧ください。